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コラム

東京大学が取り組む創薬シーズ創製研究支援 〜創薬機構の活動〜

東京大学は、創薬につながる生物活性化合物の発見に挑戦する研究者を支援する目的で、総長室総括委員会が管理する全学組織の一つとして、創薬機構(発足時の名称は、生物機能制御化合物ライブラリー機構;2022年からは、薬学系研究科の附属組織に改組)を2006年に設置しました。

創薬機構では、化合物探索研究の基盤となる公的化合物ライブラリーの構築をゼロから進め、現在では35万サンプルを所蔵する規模に至っています。化合物ライブラリーのサンプルは、利用を希望する我が国の研究者の所属を問わず分与されています。

化合物サンプルの収集に並行し、探索研究で必要な各種共用設備も整備しています。『モノ』の整備のみならず、実験室で横について探索技術を実地支援することや技術講習会の定期開催などで、初めて化合物を探索する方でも製薬企業のノウハウを学びながら実施できる環境を提供しています。
また、発見した活性化合物をそのまま創薬シーズとすることは難しいため、化合物最適化のための化学合成や薬物の体内動態の評価などについても、機構内に設置されている構造展開ユニットがその支援を担っています。
現在は、AMEDが実施するBINDS事業にて、インシリコスクリーニングやタンパク質構造解析などを担当される先生方と連携しつつ、支援活動を進めています。

2023年7月

東京大学大学院薬学系研究科附属創薬機構
特任教授
 小島宏建

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